iPad Proの分解をiFixitが行っています。
外観を見ると現行iPad Air2を大きくしただけのように見えますが、結構中身が異なっており、所々にiPad Proだけの独自設計が見てとれます。
また、4つのスピーカーにかなりのスペースを用いていることも分かりました。もしスピーカードライバーとエンクロージャーがなければバッテリー容量を1.5倍にできそうなほどです。AppleはiPad Proの音質にもこだわりを見せているようです。
今回分解されているのは32GB Wi-Fiモデル。
Apple Storeで税別94,800円のiPad Proで一番安いモデルです。
iPad Proのディスプレイは12.9インチ。Surface Pro4の12.3インチよりも少し大きく、iPadシリーズ最大のサイズと解像度とを持ちます。
ディスプレイのタイミングコントローラは「Parade Technologies DP695」が搭載されていました。これはiMac Retina 5Kモデルに搭載された「DP665」と類似しています。
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ディスプレイユニットを取り外し中身の構成を見て行くと、左右中央にバッテリーパックが1つずつあり、その天地の4か所がスピーカーです。2つのバッテリーの間にロジックボードがあります。
写真左下の白っぽい箇所はスピーカーエンクロージャー(チャンバー?)の黒いカバー(Appleによればカーボンファイバーキャップ)を取り外したところです。その隣にはスピーカードライバーがあります。また、ロジックボードも黒いシールドが施されており(上の写真ではすでに剥がされている)、かなり整然とした設計となっています。
A9Xチップと共に、メモリー容量も判明。やはり4GB LPDDR4 RAMを搭載していることが確かめられました。
その他、目を引くのが、4ポートUSB 3.0ホストコントローラFresco Logic FL1100、Toshiba THGBX5G8D4KLDXG 32GB NANDフラッシュなどです。
追記:iPad ProがUSB3.0コントローラを採用したことについて、超高速なLightningコネクタのヒントだとMac Rumorsなども伝えています。現行のiPadやiPhoneのLightningポートは25~35MB/sでUSB2.0相当ですが、次世代のLightningポートはUSB3.0の転送速度になると期待されます。Mac RumorsによればUSB3.0は最低60MB/sから最大625MB/sとのこと。
上の写真でオレンジの箇所がメモリーです。
バッテリー容量は38.8Wh、3.77V、10307mAhでiPad Air 2の27.62Whよりも40%の増大です。ちなみにSurface Pro4のバッテリーは38.2WhでiPad Proの容量に近いです。
上の写真で確認できるように、4基のスピーカーは本体でかなり広い場所を占めています。これらスピーカ・エンクロージャーは50%分のバッテリーを増やせるほどの空間を占有しているとiFixitは説明しています。
iPad Proのバッテリーは容易に取り外せるようにプルタブが付いており、修理などでバッテリーを交換する際に使われるのだと思われます。
iPad Proのカラーはゴールド、シルバー、スペースグレイの3色。
ラインナップと税別価格は次の通り。
- 32GB Wi-Fi ¥94,800
- 128GB Wi-Fi ¥112,800
- 128GB Wi-Fi+Cellular ¥128,800